データを移行する

データ移行ツールを実行し、パッケージ版からクラウド版にデータを移行します。

データ移行ツールを入手する

製品サイトのデータ移行ツールダウンロードのページから最新版のデータ移行ツールをダウンロードしてください。
バージョンが古いデータ移行ツールを使用すると、エラーが発生します。

データ移行ツールを途中で終了する

データの移行処理に想定以上の時間が掛かる場合や、エラーが解消しない場合に、データ移行ツールの処理を途中で終了できます。
次の手順でデータ移行ツールを終了します。

  1. キーボードでCtrlキーを押しながら、「C」を押し、データ移行ツールの処理を中断します。

  2. コマンドラインで「Y」を入力し、Enterキーを押して、データ移行ツールを終了します。

  3. 移行元の製品にアクセスし、メンテナンスモードが解除されているかどうかを確認します。

メンテナンスモードが解除されていない場合

データ移行ツールを途中で終了しても、メンテナンスモードが自動的に解除されない場合があります。
移行元のパッケージ版がインストールされているサーバーから、次のファイルを削除して、メンテナンスモードを解除できます。

  • 削除するファイル:
    • サイボウズ Office 10の場合:
      (データディレクトリ)/cb5/data/のmaintファイル
    • サイボウズ Office 6~サイボウズ Office 9の場合:
      (インストールディレクトリ)/cb5/data/のmaintファイル

データ移行にかかる時間の目安

サーバーのスペックやネットワーク環境によって、処理に時間が掛かる場合があります。
目安として、過去の実績を公開しています。詳細は、よくあるご質問のクラウド版へのデータ移行時間の目安を教えてください。という記事を参照してください。

移行元の製品データをクラウド版に移行する

次の場合を例に説明します。

  • 移行元の製品:サイボウズ Office 10
  • インストール識別子:cbag
  • Webサーバー:IIS
  • データ移行ツールの保存先:C:\temp
  1. データを移行する準備が整っていることを確認します。

    次のページを参照して、移行する前の準備事項を確認します。
    作業前に確認すること
    移行元製品での準備
    移行先サービスでの準備

  2. 移行元のパッケージ版のファイル構成を確認します。

    ファイル構成の詳細は、お使いのバージョンのマニュアルを参照してください。
    サイボウズ Office 10:ファイル構成

  3. データ移行ツール「migration-1.x.x-windows.zip」を、移行元製品があるサーバー内の任意のフォルダに保存し、解凍します。

  4. 解凍したmigrartionフォルダの直下に、cybozu.com共通管理からダウンロードしたクライアント証明書を配置します。

  5. 解凍したmigrationフォルダ内にあるデータ移行ツール「migration.bat」を、エクスプローラまたはコマンドプロンプトで実行して起動します。

    サーバーのAdministrator権限を持たないユーザーでログインしている場合は、エクスプローラで「migration.bat」を右クリックし、[管理者として実行]をクリックして、データ移行ツールを起動します。

  6. 使用許諾契約書を確認したら、「Y」を入力し、Enterキーを押します。

    表示されている使用許諾契約書は、EnterキーまたはSpaceキーを押して最後まで確認してください。
    使用許諾契約書に同意しない場合は「N」を入力してからEnterキーを押し、データ移行ツールを終了します。

  7. 手順2で確認したインストールディレクトリが表示されていれば、「0」を入力し、Enterキーを押します。

    このツールは、次のパッケージ版の製品データをクラウド版 サイボウズ Officeへ移行するためのツールです。
    Office 6、Office 7、Office 8、Office 9、Office 10
    
    データを移行する製品のインストールディレクトリを次の項目から選択してください。
    [0] C:\inetpub\scripts\cbag
    [1] インストールディレクトリを手動で入力する
    >
    • インストールディレクトリを手動で入力する場合:
    1. 「1」を入力し、Enterキーを押します。
    2. インストールディレクトリを入力し、Enterキーを押します。

    次のいずれかの条件に該当する場合は、手動でディレクトリを入力する必要があります。

    • 移行元の製品がサイボウズ Office 6である場合
    • インストールディレクトリが表示されない場合
    • 不正なインストールディレクトリを手動で入力した場合
      「ディレクトリが存在しません。」というメッセージが表示されます。再度、手動で入力する手順を繰り返してください。

  8. Enterキーを押して、移行元の製品をメンテナンスモードに設定します。

    処理を継続するには、データを移行する製品をメンテナンスモードに設定する必要があります。
    メンテナンスモード中は製品にアクセスできません。
    Enterキーを押すと、メンテナンスモードに設定します。
    >
    • エラーメッセージが表示された場合の対処:
      次のようなエラーメッセージが表示された場合は、Enterキーを押して、データ移行ツールを終了します。
      エラーメッセージの例:

      クラウド版 サイボウズ Office へ移行できないデータが見つかりました。
      詳細は migration_error.logを参照してください。
      
      システム設定画面で、ログイン方法に「ログイン名を入力する」を設定してください。
      
      処理を中断しました。
      終了するには、Enterキーを押してください。

      対処方法の詳細は、エラーへの対処を参照してください。

  9. すでに運用しているサイボウズのクラウドサービスのユーザー情報を、移行元であるパッケージ版のユーザー情報で更新する場合は、「Y」を入力し、Enterキーを押します。

    クラウドサービスとパッケージ版でログイン名が同じユーザー情報がある場合、パッケージ版のデータで更新しますか?[Y/N]
    >
    • 同じログイン名のユーザー情報があっても、パッケージ版のユーザー情報で更新しない場合:
      「N」を入力し、Enterキーを押します。
      詳細を確認する場合は、移行によって更新されるデータを参照してください。

  10. メールデータをアップロードする場合は、「Y」を入力し、Enterキーを押します。

    メールデータをアップロードしますか?[Y/N]
    >
    • メールデータをアップロードしない場合:
      「N」を入力し、Enterキーを押します。
      メールデータをアップロードしない場合は、アップロードサイズを低減できます。

  11. すべての予定データを移行する場合は、何も入力せずにEnterキーを押します。

    指定した年以降の日付の予定データを移行します。1997年から現在までの年を入力してください。
    何も入力しない場合は、すべての予定データを移行します。
    • 一部の予定データのみ移行する場合:
      1997年から現在までのいずれかの年を西暦で入力し、Enterキーを押します。
      指定した年より前の日付の予定データが削除されるため、移行するデータのサイズを低減できます。

  12. クラウド版 サイボウズ Officeに移行するデータを一時保存するディレクトリを入力します。

    パッケージ版の製品からクラウド版 サイボウズ Officeへ移行するデータを作成します。
    データを保存するディレクトリを入力してください。
    何も入力しない場合は、次のディレクトリにデータを保存します。
    [C:\cybozu\office\cbag\]
    >
    • 表示されているディレクトリに保存する場合:
      何も入力せずにEnterキーを押します。
    • 表示とは異なるディレクトリに保存する場合:
      任意のディレクトリを入力します。

  13. サブドメインを入力してEnterキーを押します。

  14. データ移行に必要なクライアント証明書のファイル名を入力します。

    C:\temp\migration-1.0.12-windows\migrationフォルダの直下にクライアント証明書を配置した場合の例:

    cybozu.com共通管理で入手したクライアント証明書のファイル名を絶対パスで入力してください。
    何も入力しない場合は、次のクライアント証明書を使用します。
    [C:\temp\migration-1.0.12-windows\migration\cybozu-migration-cert.p12]
    >
    • 表示されているファイルを使用する場合:
      何も入力せずにEnterキーを押します。
    • 表示とは異なるファイルを使用する場合:
      使用するクライアント証明書のファイル名を、絶対パスで入力します。

  15. 「Administrator」のパスワードを入力してEnterキーを押します。

    セキュリティ保護のため、パスワードの文字列は画面に表示されません。

  16. 表示された情報を確認し、データ移行を実行する場合はEnterキーを押します。

    ======================================================
    移行する製品のインストールディレクトリ:C:\inetpub\scripts\cbag
    データの保存ディレクトリ:C:\cybozu\office\cbag\cbofdata.tar.gz
    移行先のドメイン:sample.cybozu.com
    移行データのサイズ:4(MB)
    サイボウズクラウドサービスのユーザー情報の更新:はい
    メールデータのアップロード:はい
    ======================================================
    この内容で実行します。
    続行するにはEnter キーを押してください。

  17. 指定したドメインにあるクラウド版 サイボウズ Officeのデータが削除されることを承諾する場合は、「Y」を入力して、Enterキーを押します。

    データのアップロードが完了すると、自動的にメンテナンスモードは解除されます。

    ======================================================
    【注意】
    データを移行すると、移行先に指定したドメインにあるサイボウズ Office のデータは削除されます。
    ・お客様のドメイン: sample.cybozu.com
    ======================================================
    データを移行しますか?
    [Y/N]:

  18. Enterキーを押して、データ移行ツールを終了します。

    処理が完了しました。
    サイボウズドットコムストアから作業完了のメールを送信しています。
    データ移行ツールを終了し、メールを受信してください。
    
    Enterキーを押すと、このツールを終了します。

  19. データ移行ツールの実施結果を確認します。

    移行結果を確認する手順へ進んでください。

エラーへの対処

エラーメッセージが表示された場合はデータ移行ツールを終了し、エラーの内容に合わせて適切に対処してください。
エラーが解消しない場合や対処が難しい場合は、よくあるご質問のデータ移行ツールの実行中にエラーメッセージが表示されて、データ移行に失敗しました。という記事を確認し、サイボウズにお問い合わせください。
エラーのログは、ログファイル(migration_error.log)で確認できます。詳細は、migration_error.logを確認する方法を参照してください。

表示されるメッセージ 対処
クライアント証明書が存在しません。クライアント証明書のファイル名を絶対パスで入力してください。 入力したファイル名やパスが間違っているか、クライアント証明書が存在しません。データ移行の許可設定とクライアント証明書のダウンロードを参照し、クライアント証明書の保存先とファイル名を確認してください。
クライアント証明書が正しくありません。ファイルを確認してください。 入力したファイルの形式が正しくないか、ファイルが破損しています。データ移行の許可設定とクライアント証明書のダウンロードを参照し、正しいファイル形式のクライアント証明書をダウンロードしてください。
データのアップロード確認に失敗しました。次の項目を確認してから、再度実行してください。
  • サブドメイン名
  • クライアント証明書
  • Administratorパスワード
  • cybozu.com共通管理でのデータ移行の許可設定
サイボウズドットコム ストアで取得したサブドメインを入力してください。
cybozu.com共通管理で、次のページを参照し、設定を確認します。
サブドメインの確認
データ移行の許可設定とクライアント証明書のダウンロード
Administratorの有効化
移行するユーザー数が上限値を超えています。 移行するユーザー数が350人より多い場合に表示されます。データ移行ツールを終了して、よくあるご質問のテクニカルサポートへのお問い合わせ方法を教えてください。という記事を確認し、サイボウズまでお問い合わせください。
システム設定画面で、ログイン方法に「ログイン名を入力する」を設定してください。 ログインに関する設定を確認する方法を参照し、移行元のパッケージ版で、ログイン方法の設定を確認し、データ移行ツールを実行可能な設定に変更してください。
  • ○○さんのログイン名を設定してください。
  • ○○さんのログイン名が長すぎます。
  • ○○さんのログイン名が他のユーザーのログイン名と重複しています。
  • ○○さんのログイン名に使用できない文字が含まれています。
  • ○○さんのログイン名の前後に不要な空白が存在します。
ログイン名とパスワードが設定されていることを確認する方法を参照し、移行元のパッケージ版で、ログイン名とパスワードを確認し、データ移行ツールを実行可能な設定に変更してください。
ユーザー情報の連携を「ユーザー情報を連携しない」に設定してください。 移行元のパッケージ版で、メールワイズとユーザー情報を連携している場合は、メールワイズとユーザー情報連携している場合の注意を参照し、ユーザー情報連携を解除してください。
  • ○○さんの名前に使用できない文字が含まれています。
  • ○○さんのよみに使用できない文字が含まれています。
  • ○○さんのメールアドレスに使用できない文字が含まれています。
  • ○○さんの連絡先に使用できない文字が含まれています。
  • ○○さんのURLに使用できない文字が含まれています。
移行元のパッケージ版で、ユーザー情報を確認します。
不要な空白や改行コードは削除してください。
ユーザー情報を確認する手順の詳細は、お使いのバージョンのマニュアルを参照してください。
サイボウズ Office 10:ユーザー情報を変更する
  • 組織「○○」の名前に使用できない文字が含まれています。
  • 組織「○○」のよみに使用できない文字が含まれています。
  • 組織「○○」のメールアドレスに使用できない文字が含まれています。
  • 組織「○○」のURLに使用できない文字が含まれています。
  • 組織「○○」の連絡先に使用できない文字が含まれています。
  • 組織「○○」のFaxに使用できない文字が含まれています。
移行元のパッケージ版で、組織情報を確認します。
組織情報を確認する手順の詳細は、お使いのバージョンのマニュアルを参照してください。
サイボウズ Office 10:組織情報を変更する
移行元製品のメールサーバー「(設定しているメールサーバー名)」のPOP before SMTPを無効にしてください。 移行元製品に登録しているメールサーバーに、受信後に送信を行う(POP before SMTP)設定がされている場合に表示されます。
POP before SMTPを無効にする方法を参照し、移行元のパッケージ版で、POP before SMTPを無効にします。

移行結果を確認する

データ移行ツールの実行終了後、サイボウズドットコム ストアで登録したメールアドレスに、データ移行完了メールが届いていれば、移行は完了しています。

  1. データ移行完了のメールを受信します。

  2. Webブラウザーを起動し、https://(サブドメイン名).cybozu.com/にアクセスします。

  3. 次のユーザーでクラウドサービスにログインし、データが移行されていることを確認します。

    • ログイン名:
      準備したクラウド版の申し込みユーザーのログイン名です。
      試用申し込み時のメールアドレスからログイン名を変更している場合は、変更後のログイン名を入力してください。
      詳細は、準備したクラウド版の申し込みユーザーのログイン名の変更を参照してください。
    • パスワード:
      準備したクラウド版の申し込みユーザーのパスワードです。

  4. データ移行後の作業をします。

    これでデータ移行は完了です。
    データ移行後に必要な設定に進んでください。

migration_error.logを確認する

migration_error.logは、データを移行する際に発生したエラーの詳細を記録するログファイルです。
データ移行ツールを実行したフォルダーに作成されます。

一時フォルダーにデータ移行ツールを保存して実行した場合の例:
C:\Temp\migration\migration_error.log

cleanup.logを確認する

データ移行ツールは、移行元製品側からデータ移行に不要なデータを検索して自動的に削除します。
データ移行に不要なデータとは、たとえば、ユーザー削除や旧バージョンの不具合などにより移行元製品に残されてしまうデータです。
cleanup.logは、データ移行ツールを実行しているフォルダーに作成されます。

一時フォルダーにデータ移行ツールを保存して実行した場合の例:
C:\Temp\migration\cleanup.log

database.logを確認する

database.logに記録される内容は、次のとおりです。

  • カスタムアプリの破損修復結果
  • データベース全体の破損チェック結果

database.logは、データ移行ツールを実行したフォルダーに作成されます。

一時フォルダーにデータ移行ツールを保存して実行した場合の例:
C:\Temp\migration\scripts\database.log

データ移行が正常に完了すると、ログファイルはscriptsフォルダーごと削除されます。