組織情報の統合について
パッケージ版 メールワイズのデータをクラウド版 メールワイズに移行すると、パッケージ版の組織(旧:グループ)は、クラウド版の「cybozu.com共通管理」に取り込まれます。
パッケージ版とクラウド版では、ユーザーおよび組織(旧:グループ)の管理方法や表示方法が異なります。
組織情報(旧:グループ情報)が「cybozu.com共通管理」に取り込まれることに伴う変更点や注意事項を説明します。
組織を管理する機能の違い
データ移行に伴う組織情報(旧:グループ情報)の統合で生じる、メールワイズ側の変更点や優先する組織の扱いなどを説明します。
画面上での「グループ」の表示
バージョン 5.0.4以降のパッケージ版 メールワイズのデータを移行する場合、この確認は不要です。
バージョン 5.0.1以前のパッケージ版 メールワイズのデータを移行すると、パッケージ版で「グループ」と表示されていた箇所は、クラウド版で「組織」と表示されます。
たとえば、「所属するグループ」は「所属する組織」と表示されます。
ユーザー管理メニューの変更
パッケージ版のデータをクラウド版に移行すると、メールワイズのシステム設定にあるユーザー管理のメニューが変わります。
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データ移行前のメールワイズ 5のメニュー
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データ移行後のクラウド版のメニュー
クラウド版に移行したあと、ユーザーや組織(旧:グループ)の設定をする際は、ヘッダーの歯車アイコンをクリックし、[cybozu.com共通管理]を選択して、cybozu.com共通管理画面で設定します。
ユーザーの表示順は、引き続き、メールワイズ側で設定します。
「最初に表示する組織」と「優先する組織」
クラウド版 メールワイズのシステム設定および個人設定には、パッケージ版の「最初に表示する組織(旧:最初に表示するグループ)」のメニューがありません。
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パッケージ版の個人設定
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クラウド版の個人設定
パッケージ版 メールワイズの「最初に表示する組織(旧:最初に表示するグループ)」の設定は、クラウド版に移行されません。
データ移行後は、「最初に表示する組織(旧:最初に表示するグループ)」の代わりに、cybozu.com共通管理の「優先する組織」を使用します。
cybozu.com共通管理に設定済みの「優先する組織」は、データ移行の影響を受けません。
必要に応じて、「優先する組織」を再設定します。
設定手順の詳細は、ユーザー情報を変更する方法を参照してください。
組織選択のドロップダウンリストの表示
組織(旧:グループ)を選択するドロップダウンリストには、cybozu.com共通管理に登録済みのすべての組織が表示されます。
どの親組織に属する組織であるかを区別できるように、ドロップダウンリストに親組織の名称や階層情報があわせて表示されます。
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データ移行前
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データ移行後
メールワイズで利用していない組織やユーザーの扱い
クラウド版 メールワイズで組織を表示する画面に、cybozu.com共通管理に登録されているすべての組織が表示されます。
ユーザーを表示する画面には、メールワイズの利用を許可されたユーザーが表示されます。
cybozu.com共通管理に設定されている組織の数が多い場合は、管理が煩雑になる恐れがあります。メールワイズ上で使用する組織をユーザーに周知するか、組織を整理することを検討してください。
ユーザーがメールワイズの利用を許可されているかどうかは、ユーザー名簿で確認できます。
メールワイズの利用を許可されていないユーザーは
で表示されます。
「メールワイズの組織」および「サイボウズ Officeの組織」について
次の名前の組織は、データ移行のために自動生成された組織です。所属ユーザーなどのユーザー情報は登録されていません。
- メールワイズの組織
- サイボウズ Officeの組織
この組織は、データ移行で追加された組織の確認だけに使用します。
アクセス権の設定や、組織に含まれる子組織の一括選択などには、使用しないでください。
組織情報の統合のしくみ
データ移行時に、パッケージ版 メールワイズの組織情報(旧:グループ情報)が、どのようにcybozu.com共通管理に取り込まれるかを説明します。
統合される組織の情報
パッケージ版 メールワイズの組織情報(旧:グループ情報)は、cybozu.com共通管理に次のように取り込まれます。
- クラウド版の「組織名」は、パッケージ版の「組織名(旧:グループ名)」で更新されます。
- クラウド版の組織コードは、パッケージ版の組織情報(旧:グループ情報)と統合する際に、パッケージ版の組織IDをもとに、システムによって自動的に設定されます。
組織コードを変更すると、データ移行ツールの実行時に、パッケージ版から移行した組織(旧:グループ)が重複して追加される恐れがあります。システムによって自動的に設定された組織コードは変更しないでください。 - クラウド版の組織の所属ユーザーの情報は、パッケージ版の組織(旧:グループ)の所属ユーザーの情報で更新されます。
移行元と移行先で同じ名前の組織があっても、システム内で保持する識別コードによって別の組織としてみなされるため、パッケージ版に登録されていた組織(旧:グループ)は、新しい組織としてcybozu.com共通管理に取り込まれます。
取り込んだ組織情報を整理する手順の詳細は、cybozu.com共通管理に取り込まれた組織を整理する方法を参照してください。
cybozu.com共通管理に組織を設定していない場合
パッケージ版からデータを移行する時点で、cybozu.com共通管理側に組織が何も設定されていない場合、メールワイズの組織情報(旧:グループ情報)は、そのままcybozu.com共通管理に取り込まれます。
パッケージ版に設定していた組織(旧:グループ)のアクセス権の設定は、そのままcybozu.com共通管理に移行されます。データ移行後に必要な設定はありません。
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データ移行前:
パッケージ版 メールワイズだけに、組織情報(旧:グループ情報)が設定されています。
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データ移行後:
メールワイズのシステム設定のユーザー管理のメニューが変更されます。
cybozu.com共通管理に、メールワイズの組織情報(旧:グループ情報)が取り込まれます。
cybozu.com共通管理に組織を設定している場合
パッケージ版からデータを移行する時点で、cybozu.com共通管理側に1つでも組織が設定されている場合、メールワイズの組織情報(旧:グループ情報)は、「メールワイズの組織」として、まとめてcybozu.com共通管理に取り込まれます。
パッケージ版に設定していた組織(旧:グループ)のアクセス権の設定は、そのままcybozu.com共通管理に移行されます。データ移行後に必要な設定はありません。
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データ移行前:
パッケージ版 メールワイズとcybozu.com共通管理の両方に、組織情報(旧:グループ情報)が設定されています。
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データ移行後:
メールワイズのシステム設定のユーザー管理のメニューが変更されます。
パッケージ版 メールワイズの組織情報(旧:グループ情報)が、「メールワイズの組織」として、まとめてcybozu.com共通管理に取り込まれます。
取り込まれた組織として区別するために、各組織名の後ろに「(MW)」が付加されます。
取り込んだ組織情報を整理する手順の詳細は、cybozu.com共通管理に取り込まれた組織を整理する方法を参照してください。
cybozu.com共通管理に取り込まれた組織を整理する
組織名に「(MW)」が付く組織を、名前が重複する組織と統合する場合の手順と注意事項を説明します。
組織を整理する際の注意
「メールワイズの組織」配下の組織に対して次の操作をする場合は、統合先の組織のアクセス権を再設定する必要があります。
組織を整理する操作では、次の操作のみ行います。ユーザー情報自体は操作しません。
- 組織情報の変更または削除
- 組織の所属ユーザーの変更:
どの組織にどのユーザーが属しているかを、組織側から操作します。
ユーザーは削除しないでください。
組織データの操作に伴う影響範囲は、次のとおりです。
- 組織名や組織の所属ユーザー、組織の階層の変更が影響する箇所
- 組織と連動するデータの名前
- ユーザーや組織選択時に表示される項目名(階層表示)
- 組織の削除
- 組織に対するアクセス権の設定が解除される
一度解除された設定は元に戻せません。
操作する際は、統合先の組織の設定が終わってから、統合元の組織を変更または削除してください。
- 組織に対するアクセス権の設定が解除される
データ移行や、組織の整理に伴うアクセス権への影響は次のとおりです。
- メールワイズの「ユーザー単位」で設定しているアクセス権
ユーザー情報は変更されないため、ユーザー単位の設定には影響ありません。 - メールワイズの「組織」に対するアクセス権
メールワイズの組織が、cybozu.com共通管理の組織に取り込まれても、メールワイズ側のアクセス権の設定に変更はありません。
ただし、cybozu.com共通管理に取り込まれたメールワイズの組織を削除すると、アクセス権を再設定する必要があります。
組織を整理する流れ
「メールワイズの組織」配下の組織を、「cybozu.com共通管理」配下の組織として整理する場合の流れを説明します。
組織を整理する
「メールワイズの組織」配下の組織「役員(MW)」を、cybozu.com共通管理配下の組織「役員(以降、com役員)」に統合する場合を例に説明します。
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メールワイズで、「役員(MW)」のアクセス権の設定を確認し、メモします。
あとの手順で確認した内容を利用するため、テキストファイルなどに情報を残しておくことを推奨します。
確認が必要な項目は、次のとおりです。各アプリケーションのマニュアルを参照してください。 -
cybozu.com共通管理で、「役員(MW)」の所属ユーザーと「役員」の所属ユーザーを確認します。
所属ユーザーに差異がある場合は、手順3に進みます。
所属ユーザーに差異がない場合は、手順4に進みます。 -
所属ユーザーを変更します。
組織単位で変更する方法と、CSVファイルを使ってまとめて変更する方法があります。
下記のどちらかの方法で操作してください。
下記の操作で、誤ってユーザーを削除しないように注意してください。- 組織単位で変更する方法
- cybozu.com共通管理の左ペインで、ユーザー/組織をクリックし、「組織」のボックスの「役員」にカーソルを合わせ、所属ユーザーの変更をクリックします。
- 手順2で確認した「役員(MW)」の所属ユーザーを、「役員」の所属ユーザーに追加し、保存をクリックします。
操作の詳細は、cybozu.comヘルプの組織のメンバーを変更する方法を参照してください。
- CSVファイルを使ってまとめて変更する方法
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cybozu.com共通管理の左ペインで、ファイルへの書き出しをクリックし、次の項目を設定します。
- ドロップダウンリストから、「ユーザーの所属組織」を選択します。
- 先頭行に項目名を書き出す:項目を有効にします。
- 文字コード:「日本語(Shift JIS)」を選択します。
- 区切り文字:「カンマ」を選択します。
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書き出すをクリックし、Webブラウザーのファイル保存機能を使って、ファイルを保存します。
保存したファイルは、バックアップデータとして別途保管してください。 -
CSVファイル上で、「役員(MW)」の所属ユーザーを「役員」の所属ユーザーに編集し、保存します。
CSVファイルの詳細は、ユーザーの所属組織のファイルフォーマットを参照してください。
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cybozu.com共通管理で、ファイルからの読み込みをクリックし、読み込むデータを選択して、次の項目を設定します。
- ファイルから読み込む項目:「ユーザーの所属組織」を選択します。
- ファイル:手順3で保存したファイルを選択します。
- 先頭行をスキップする:項目を有効にします。
- 文字コード:「Shift JIS」を選択します。
- 区切り文字:「カンマ」を選択します。
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「プレビュー」欄で、データの誤りなどがないか確認し、読み込むをクリックします。
「プレビュー」欄には、ファイルの先頭から5行分のデータが表示されます。
「読み込み結果の確認」で処理状況を確認します。
「エラー」が表示されている場合は、ファイルの読み込みに失敗しています。表示された内容にしたがって、読み込むファイルの内容を確認してください。 -
「役員」の所属ユーザーが正しく設定されていることを確認します。
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メールワイズ側で、「役員」に対し、手順1で確認した内容でアクセス権を再設定します。
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手順4のアクセス権が正しく設定されていることを確認し、メールワイズの運用に支障がないことを十分に確認します。
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cybozu.com共通管理で、「役員(MW)」を削除します。