「デヂエ製品+サイボウズ AG~サイボウズ Office 8」をサイボウズ Office 10にする

サイボウズ AGやサイボウズ Office 6~サイボウズ Office 8とデヂエ製品を併用している環境を、サイボウズ Office 10にバージョンアップする手順を説明します。

サイボウズ Office製品のみサイボウズ Office 10にバージョンアップしてください。
サイボウズ AG、サイボウズ Office 6、サイボウズ Office 7、サイボウズ Office 8をサイボウズ Office 10にすると、バージョンアップする過程で、デヂエ製品のデータは自動的にサイボウズ Office 10に取り込まれます。
デヂエのライブラリやレコードデータは、バージョンアップ後のサイボウズ Office 10の カスタムアプリで確認できます。

各製品のサーバーの確認

サイボウズ Office製品とデヂエ製品が、同じサーバー上で運用されているかどうかを確認します。

  • 同じサーバー上で運用している場合:
    デヂエ製品のデータをサイボウズ Office側に取り込んで、サイボウズ Office 10にバージョンアップできます。
    引き続き、「ユーザー情報連携の確認」や「バージョンアップ前の準備」の説明を確認してください。
  • 異なるサーバー上で運用している場合:
    デヂエ製品のデータをサイボウズ Office側に取り込めません。
    デヂエ製品のデータをサイボウズ Office側に取り込む場合は、デヂエ製品をサイボウズ Office製品と同じサーバーに移行してからバージョンアップしてください。
    詳細は、デヂエ 8マニュアルのサーバー/ドライブを移行する方法を参照してください。

ユーザー情報連携の確認

バージョンアップの前に、お使いのサイボウズ Office製品とデヂエ製品がユーザー情報連携しているかどうかを確認します。
デヂエのバージョン番号と、ユーザー情報連携の有無によって、注意する内容が異なります。
ユーザー情報連携は、デヂエ製品で確認できます。
詳細は、デヂエ 8マニュアルのサイボウズ製品とユーザー情報を連携する方法を参照してください。

ユーザー情報を連携していない場合

サイボウズ Office 10にバージョンアップする前に、サイボウズ Office製品とデヂエ製品で、次の情報を同一にしてからバージョンアップすると、デヂエ製品のアクセス権などの設定を引き継げます。

  • ユーザーのログイン名
  • サイボウズ Office製品のグループ名(現:組織名)とデヂエ製品のグループ名

ユーザー情報を連携せずに、バージョンアップする場合は、よくあるご質問のユーザー情報連携を設定していない「Office」と「デヂエ 8」を「Office 10」へバージョンアップする際の注意事項を教えてください。という記事を確認してから操作してください。

ユーザー情報を連携している場合

ユーザー情報連携している、かつ、サイボウズ Office 10へバージョンアップした後も、デヂエ製品の利用を継続する場合の注意点は、次のとおりです。

デヂエのバージョン 説明
8.0.7以前 デヂエが古いバージョンのまま、連携先のサイボウズ Office製品をサイボウズ Office 10にバージョンアップすると、ユーザー情報連携を引き継げません。
デヂエを最新版にバージョンアップしてから、サイボウズ Office 10にバージョンアップしてください。
8.1.0以降 連携先のサイボウズ Office製品をサイボウズ Office 10にバージョンアップした後も、ユーザー情報連携が引き継がれます。
ただし、連携先のサイボウズ Office製品のインストールディレクトリのパスに全角が含まれていると、ユーザー情報を連携できません。
サイボウズ Office製品のインストールディレクトリを確認してから、サイボウズ Office 10にバージョンアップしてください。

バージョンアップする

次の場合を例に説明します。

  • Office製品:
    • バージョン:8.1.6
    • インストール識別子:cbag
  • デヂエ製品:
    • バージョン:8.1.x
    • インストール識別子:cbdb
  1. バージョンアップする環境を確認します。

    詳細は、バージョンアップの前に確認することを参照してください。

  2. お使いのサイボウズ Office製品とデヂエ製品で次の情報を確認します。

    • インストール識別子
    • CGIディレクトリ
    • インストールディレクトリ
    • ドキュメントルートディレクトリ

    「実行環境の診断」画面の「DocumentRoot」欄と「Dir欄」で確認できます。
    「実行環境の診断」画面の見かたは、お使いのバージョンのマニュアルを参照してください。
    デヂエ 8:システムの実行環境を確認する

    サイボウズ Office製品の「実行環境の診断」画面の例:

    スクリーンショット:バージョンアップ前に確認する実行環境のイメージ図

    WebサーバーにIISを利用している場合の表記例は、次のとおりです。

    • サイボウズ Officeのインストール識別子:cbag
    • デヂエ 8のインストール識別子:cbdb
    • CGIディレクトリ:C:\inetpub\scripts
    • サイボウズ Officeのインストールディレクトリ:C:\inetpub\scripts\cbag
    • デヂエ 8のインストールディレクトリ:C:\inetpub\scripts\cbdb
    • ドキュメントルートディレクトリ:C:\inetpub\wwwroot

  3. サイボウズ Office製品とデヂエ製品にメンテナンス時間を設定し、ユーザーのアクセスを一時的に中止します。

  4. サイボウズ Office製品のスケジューリングサービスを停止します。

    詳細は、スケジューリンクサービスの停止を参照してください。
    デヂエ製品ではこの操作は不要です。
    お使いのサイボウズ Office製品が、サイボウズ AGまたはサイボウズ Office 6の場合も、この操作は不要です。手順5に進みます。
    手順16で作業が完了すると、サイボウズ Office製品のスケジューリングサービスは自動的に起動されます。

  5. バージョンアップ前のサイボウズ Office製品とデヂエ製品のデータをバックアップします。

    必ず次のデータをコピーし、外部媒体などに保存します。

    製品 バックアップの対象となるデータ
    デヂエ 8
    • (インストールディレクトリ)/dze/data
    • (インストールディレクトリ)/dze/file
    サイボウズ AG
    • (インストールディレクトリ)/cb5/data
    • (インストールディレクトリ)/cb5/file
    サイボウズ Office 6
    サイボウズ Office 7
    サイボウズ Office 8
    • (インストールディレクトリ)/cb5/data
    • (インストールディレクトリ)/cb5/file
    • (インストールディレクトリ)/cb5/log

  6. デヂエ製品を最新版にバージョンアップします。

    手順の詳細は、デヂエ 8マニュアルのバージョンアップする方法を参照してください。

  7. サイボウズ Office 10の最新のインストーラーを入手します。

    インストーラーは、製品サイトの製品ダウンロードのページからダウンロードしてください。

  8. サイボウズ Office製品をサイボウズ Office 10にバージョンアップします。

    サーバーにダウンロードした最新のインストーラー「cbof-10.○.○-windows.exe」をダブルクリックし、インストーラーを起動します。
    サーバーのAdministrator権限を持たないユーザーでログインしている場合は、「cbof-10.○.○-windows.exe」を右クリックし、[管理者として実行]をクリックします。

  9. 次へをクリックします。

    スクリーンショット:ようこそ画面

  10. 試用許諾契約書を確認し、同意する場合は「試用許諾契約書に同意します」を選択し、次へをクリックします。

    • 試用許諾契約書に同意しない場合:
      キャンセルをクリックし、インストールを中止します。
    • 1つ前の手順に戻る場合:
      戻るをクリックします。
    スクリーンショット:試用許諾契約書に同意している

  11. 「メジャーバージョンアップ」を選択し、次へをクリックします。

    スクリーンショット:インストールタイプを選択している

  12. 「次の製品をバージョンアップする」を選択し、サイボウズ Office製品を選択してから、次へをクリックします。

    該当する製品が表示されない場合は、「バージョンアップする製品を指定する」を選択し、インストール識別子、CGIディレクトリ、ドキュメントルートディレクトリを指定してください。
    スクリーンショット:バージョンアップする製品を選択している

  13. 「デヂエのデータ取り込み」確認ダイアログで、はいをクリックします。

    スクリーンショット:デヂエのデータを取り込むことを選択している

  14. 「次の製品のデータを取り込む」を選択し、データを取り込むデヂエ製品を選択してから、次へをクリックします。

    スクリーンショット:データの取り込み方法の選択画面

  15. 設定を確認し、インストールをクリックします。

    スクリーンショット:インストール情報の確認画面

  16. 完了をクリックします。

    スクリーンショット:インストールの完了画面

    バージョンアップ後の作業に進みます。

  17. メンテナンス時間を解除します。

    (インストールディレクトリ)/cb5/data/配下にあるmaintファイルを削除して、メンテナンス時間を解除します。
    詳細は、メンテナンス時間の解除を参照してください。

  18. Webブラウザーを起動し、サイボウズ Office 10にアクセスします。

    WebサーバーがIISの場合のアクセスURLは、次のとおりです。
    http://(サーバーのホスト名またはIPアドレス)/scripts/(インストール識別子)/ag.exe?
    例:

    • サーバーのIPアドレスが「192.168.1.1」、インストール識別子が「cbag」の場合:
      http://192.168.1.1/scripts/cbag/ag.exe?
    • ホスト名が「test.co.jp」、インストール識別子が「cbag」の場合:
      http://test.co.jp/scripts/cbag/ag.exe?

  19. コンバート結果を確認し、ホームへをクリックします。

    スクリーンショット:コンバート終了画面

    ホームへをクリックし、サイボウズ Office 10のログイン画面が表示されれば、バージョンアップは正常に終了しています。

  20. サイボウズ Office 10にログインし、動作を確認します。

    次のことを確認します。

    • 正常に動作する。
    • バージョンアップ前のデータを、正常に閲覧または表示できる。
    • ログイン画面下部のバージョン番号が、最新のバージョンになっている。

  21. システムメールアカウントを設定します。

    次のすべての条件に該当する場合に設定が必要です。

    • デヂエ側でメール通知を設定しており、バージョンアップ後の「カスタムアプリ」でも引き続きメール通知を利用したい。
    • バージョンアップ前のサイボウズ Office側で、システムメールアカウントを設定していない。

    設定方法の詳細は、システムメールアカウント/メール通知についてを参照してください。

  22. バージョンアップライセンスを購入済みの場合は、ライセンスを登録します。

    ライセンスの登録方法は、ライセンスの登録を参照してください。
    ライセンスを登録せずに、サイボウズ Office 10の利用を継続すると、操作画面にメッセージが表示されます。
    メッセージの詳細は、試用期間の終了日が近づくとを参照してください。

  23. リモートサービスをお使いの場合リモートサービスマネージャーに登録している製品情報を更新します。

    詳細は、「サイボウズ Office 8以前+デヂエ製品+リモートサービス」の場合の手順2以降を参照してください。