「アプリのアクセス権」の設定パターン

記事番号:040591

ここでは、「アプリのアクセス権」の設定によって、kintoneの画面表示や、ユーザーのできる操作・できない操作が、どのように変わるかを説明します。
アプリにアクセス権を設定する

「アプリのアクセス権」で設定できる権限は、次のとおりです。 アプリのアクセス権の初期状態

  • レコード閲覧、レコード追加、レコード編集、レコード削除、アプリ管理、ファイル読み込み、ファイル書き出し

1人のユーザーに対して、アプリのアクセス権の設定行が複数ある場合、上の行の設定が優先されます。

単独で付与できない権限

「アプリのアクセス権」の権限のうち、単独では付与できず、ほかの権限もあわせて付与されるものがあります。
権限にチェックを付ける際、あわせてチェックが必要な権限には自動的にチェックが付きます。

  • 「レコード閲覧」「レコード追加」「アプリ管理」は、単独でチェックを付けることができます。あわせてチェックが必要な権限はありません。
  • 「レコード編集」にチェックを付ける場合は、「レコード閲覧」にもチェックが必要です。
  • 「レコード削除」にチェックを付ける場合は、「レコード閲覧」にもチェックが必要です。
  • 「ファイル読み込み」にチェックを付ける場合は、「レコード追加」にもチェックが必要です。
  • 「ファイル書き出し」にチェックを付ける場合は、「レコード閲覧」にもチェックが必要です。

たとえば、「レコード閲覧」にチェックを付けずに、「レコード追加」と「レコード編集」、または「レコード追加」と「レコード削除」という組み合わせでチェックを付けることはできません。

アクセス権の設定パターン

アプリを作成した時点では、アプリのアクセス権は以下のように設定されています。
アプリのアクセス権の初期状態

  • 「アプリ作成者」の行では、すべての権限にチェックが付いています。
  • 「Everyone」の行では、レコード操作(閲覧・追加・編集・削除)の権限のみにチェックが付いています。「アプリ管理」「ファイル読み込み」「ファイル書き出し」にはチェックが付いていません。

設定パターンごとに、ユーザーのできる操作・できない操作を説明します。

レコード操作(閲覧・追加・編集・削除)の権限のみにチェックが付いている場合

アクセス権の対象として、ユーザー・組織・グループを追加すると、レコード操作(閲覧・追加・編集・削除)の権限のみにチェックが付いている状態で追加されます。

  • 「レコード閲覧」と「レコード追加」にチェックが付いていると
    この権限が設定されたユーザーは、アプリを開き、レコード一覧画面を表示できます。登録済みのレコードがある場合は、レコード一覧画面でレコードを選択して、レコード詳細画面でレコードのデータを閲覧できます。
    レコード一覧画面やレコード詳細画面に、「レコードを追加する」アイコンが表示され、新しいレコードを作成できます。
    また、レコード詳細画面に、「レコードを再利用する」アイコンが表示され、すでに登録されているレコードを再利用(コピー)して、新しいレコードを作成できます。

  • 「レコード編集」にチェックが付いていると
    この権限が設定されたユーザーには、レコード詳細画面に「レコードを編集する」アイコンが表示され、レコードのデータを編集できます。

    また、レコード一覧画面に登録済みのレコードが表示されている場合は、各レコードの一番右の列に「編集する」アイコンが表示され、レコード一覧画面上でレコードを編集できます。

  • 「レコード削除」にチェックが付いていると
    この権限が設定されたユーザーには、レコード詳細画面の「オプション」アイコンのメニューに[レコードを削除]が表示されます。このメニューを選択すると、表示しているレコードを1件ずつ削除できます。

    また、レコード一覧画面に登録済みのレコードが表示されている場合は、各レコードの一番右の列に「削除する」アイコンが表示され、レコード一覧画面上でレコードを削除できます。

「アプリ管理」にはチェックが付いていないため、レコード一覧画面およびレコード詳細画面に、アプリの設定アイコンは表示されず、アプリの設定を変更できません。

また、「ファイル読み込み」と「ファイル書き出し」にチェックが付いていないため、レコード詳細画面の「オプション」アイコンのメニューに[ファイルから読み込む]および[ファイルに書き出す]は表示されません。

すべての権限にチェックが付いている場合

レコードの操作(閲覧・追加・編集・削除)の権限については、「レコード操作(閲覧・追加・編集・削除)の権限のみにチェックが付いている場合」を参照してください。

  • 「アプリ管理」にチェックが付いていると
    この権限が設定されたユーザーには、レコード一覧画面およびレコード詳細画面に、歯車の形をしたアプリ設定アイコンが表示され、アプリの設定を変更できます。アプリの設定では、フォームの設定や、一覧・グラフの設定、アプリ全般の設定が変更可能です。

    また、アプリ管理画面のアプリ一覧に、このアクセス権を設定したアプリが表示されます。該当アプリの設定アイコンをクリックすると、直接アプリの設定画面を開けます。

    なお、アプリごとに、アプリの管理権限があるユーザーは最低1人は必要です。

  • 「ファイル読み込み」にチェックが付いていると
    この権限が設定されたユーザーには、レコード一覧画面の「オプション」アイコンのメニューに[ファイルから読み込む]が表示されます。このメニューを選択すると、ファイルからアプリにデータを読み込んで、レコードの新規登録やデータの上書きができます。

  • 「ファイル書き出し」にチェックを付いていると
    この権限が設定されたユーザーには、レコード一覧画面の「オプション」アイコンのメニューに[ファイルに書き出す]が表示されます。このメニューを選択すると、アプリに登録されているレコードのデータをファイルに書き出して、データ移行やバックアップなどに活用できます。

    また、グラフや表の集計結果で、「オプション」アイコンのメニューに[CSV形式で書き出す]が表示されます。このメニューを選択すると、集計結果をファイルに書き出すことができます。

すべての権限にチェックを付けない場合

この権限が設定されたユーザーには、ポータルのアプリ一覧に、このアクセス権を設定したアプリは表示されません。また、URLなどから直接アプリを開いて、レコード一覧画面を表示しようとすると、「権限がありません。」というエラー画面が表示され、アプリを利用できません。
なお、このアクセス権を設定したアプリは、検索結果には表示されません。

また、アプリの設定変更、ファイルからのデータ読み込み、ファイルへのデータ書き出しもできません。

「レコード閲覧」のみにチェックが付いている場合

この権限が設定されたユーザーは、アプリを開き、レコード一覧画面を表示できます。登録済みのレコードがある場合は、レコード一覧画面でレコードを選択して、レコード詳細画面でレコードのデータを閲覧できます。

レコードを新規登録することや、登録されているレコードを編集・削除・再利用することはできません。また、アプリの設定変更、ファイルからのデータ読み込み、ファイルへのデータ書き出しもできません。

レコード閲覧の権限のみがあるユーザーでも、以下の操作は可能です。

  • レコードコメントの閲覧・投稿
  • レコードの変更履歴の確認(変更履歴の記録機能が有効の場合)
  • 添付ファイルフィールドに添付されているファイルのダウンロード

マスターデータとして使用するアプリなど、レコードのデータ参照が主な目的となるアプリでは、誤操作によるレコード登録・編集・削除を防ぐために、レコードを作成するユーザー以外は、「レコード追加」「レコード編集」「レコード削除」のチェックを外すことをお勧めします。

「レコード追加」のみにチェックが付いている場合

この権限が設定されたユーザーが、アプリを開くと、レコード一覧画面にレコードが表示されず、画面上部に「レコードを読み込めません。権限がありません。」というエラーメッセージが表示されます。
レコード一覧画面やレコード詳細画面に「レコードを追加する」アイコンは表示されるため、レコードを新規登録することは可能です。ただし、レコード追加画面で[保存]ボタンをクリックして、レコードが登録されると、画面上部に「データの読み込みに失敗しました。権限がありません。」というエラーメッセージが表示され、登録したレコードのデータを閲覧できません。

「アプリ管理」のみにチェックが付いている場合

この権限が設定されたユーザーには、ポータルのアプリ一覧に、このアクセス権を設定したアプリは表示されません。また、URLなどから直接アプリを開いて、レコード一覧画面を表示しようとすると、「権限がありません。」というエラー画面が表示され、アプリを利用できません。

この権限が設定されたユーザーが、アプリの設定画面を開くには、アプリ管理画面のアプリ一覧で、該当アプリの設定アイコンをクリックしてください。